“計る”技術で生産を革新

生産技術
2009年入社 電子工学科卒業

Q:入社後のキャリアは?

A:入社後3年間は品質管理部門で働いていましたが、もっとものづくりに関与できる仕事がしたいと希望し、生産技術部門に異動しました。スマートフォン用モジュール生産工程の、実装工程、加工工程を経験し、現在は高周波計測工程を担当しています。

Q:どんな仕事ですか?

A:小松村田製作所の主力商品のひとつに、スマートフォンの電波をやり取りするモジュールがあります。そのモジュールの機能チェックの工程です。高周波計測は、電波の相互干渉や電磁波の発生などによって予期せぬ現象が頻繁に起きる、難度の高い仕事になります。

Q:仕事の課題は?

A:我々がいま使っているスマートフォンは、たくさんの種類の電波をやり取りする機能を備えています。WiFiにもつながるし、Bluetoothで近距離無線もできる。また携帯電話用のLTEもある。LTEには複数の電波を同時に束ねて使える「キャリアアグリゲーション」という技術が使われていて、電波の数はさらに増えます。当社のモバイルモジュールは、これら幾つもの電波のやり取りを一手に引き受けている製品なのです。検査は、周波数ごとに通信機能が発揮できているかどうかをチェックします。検査項目は数百にも上ります。電気信号を流し、反応を読み取り、コンピュータで判定を下していきます。このプロセスをいかにスピードアップしていくのか――それが私の課題です。ソフト/ハード両面の技術が必要な仕事です。

Q:成功体験は?

A:高周波計測の時間の「20%短縮」という目標が立てられたことがありました。これに対し、計測器への部品搬送とプローブを当てる速度の向上、待ち時間の消去・・・というアプローチで50%の短縮に成功したことがありました。