BUSINESS
製造技術の業務内容と流れ
製造技術の仕事は、一言でいうと「製造プロセスの量産技術」を整えることです。量産技術には、製品をより安定して製造する「クオリティ(Q)」と、より安く製造する「コスト(C)」、より速く製造する「デリバリー(D)=納期」の3つの視点が重要。そんな“Q・C・D”のバランスが取れた効率的な製造方法を考える、中心的な立ち位置にいるのが製造技術です。製造条件や部資材、設備の変更、工程管理、トラブル対応など、幅広い仕事を担っています。

WORK
未来を見据え、
常に適切な
工程を検討する
製造技術の主な業務は3つ。1つ目は「新製品の立ち上げ・実験・開発支援」です。開発課や設計課とともに新規工法や製品を加工する際のレシピ・プログラムの評価を行い、量産で不具合が出ないように課題を抽出して、適切な条件を探します。
2つ目は「量産の安定生産化」。量産工程では、設備の故障や作業ミス、材料品質のばらつきといったトラブルが日々発生します。そんなとき、トラブルの原因を早急に特定。そして、製造課への不良品の選別指示、品質管理課への説明、生産管理課への出荷数量調整依頼、生産技術課と設備条件の変更検討、不良率改善など、関係部門と協力しながら解決までのステップを進めていきます。
3つ目は「合理化・改善テーマの推進」です。利益が多くなるほど未来を見据えた投資もできるため、コストはいつでも大切なポイント。たくさんの材料や部資材を使用する量産工程だからこそ、コスト削減の余地が残されています。たとえば、製品を加工するために使う部資材は何度まで繰り返し活用できるか?などを評価し、改善につなげていくのです。

1日のスケジュール
8:00
出社。メールや今日のTodoを確認
9:00
異物混入の量産トラブル発生!対応のため、まず現場を確認
11:00
設備の稼働履歴調査や異物成分の解析などデータを集計し、原因を特定する
12:15
チームのメンバーと昼食。食堂のラーメンが好き
13:00
製造現場に、不良品の選別検査対応について説明。不具合品を見せながら現場の作業者がわかるように伝える
14:30
今後の量産で不具合が再発しないよう、暫定対策を講じつつ恒久対策も検討
17:30
退社。帰宅後は子どもと遊んで癒されています
MISSION
常に意識しているのは、
本質的で創造的な仕事
まず大切にしていることは、現場・現物・現実を重視し、常に本質的な品質向上に努めることです。人から聞いた情報やデータだけを見て考えると、場合によっては間違った判断をしてしまいかねません。トラブルの際はスピーディーに現場に行き、不良品を自分の目で見て、何が起きたのか理解することから仕事を始めています。
そのうえで、適切にデータを活用することも必要。科学的な根拠を導き出し、論理的な説明でわかりやすく周囲に伝えることで、そのあとのアクションがスムーズに進んでいくのです。仕事は1人でできるわけではなく、周りの人たちやチームで協力して取り組むもの。関係者と円滑に連携できるよう、積極的にコミュニケーションを取ることも心がけていますね。
また、現状に満足せず、当たり前の物事に疑いを持つ姿勢も大切にしています。「なぜ?」を繰り返し、好奇心や独創性をかけ合わせることで創造的な取り組みが生まれ、小さな改善からコストへの貢献につながっていくのです。

VISION
新たな挑戦を重ねて、
チームとともに
スキルアップする
製造技術として今培っているスキルと、私の強みである現場ならではの目線を活かし、今後は新製品や新工法の立ち上げにも関わっていきたいと考えています。開発した案件を現場に持って帰ってくるつもりで、自分にとって新たな分野であるモノづくりの上流にもチャレンジしたい。また、その経験から願う成長は、自分自身のスキル面だけではありません。1人ではできないような大きなテーマも周りと協力して達成できるように、マネジメント力やチーム力も高めていきたいと考えています。最近は子育てに忙しく職場の同僚や上司に助けてもらう場面が多いのが正直なところ。でも、仕事と家庭の両方に全力で取り組めるよう、これから「自分なりのワークライフバランス」を見つけたいと頑張っています。

プライベートの過ごし方
週末は2児の子育てに奮闘しています。お弁当をもって公園に行ったり、家族で旅行をしたり、子どもがいると昔行ったことがある場所でも新たな発見ができて楽しいですね。2024年に第2子が生まれた際には、3か月の育休を取得。期間中は家事をしながら保育園の送り迎えなど、子供の成長を間近で感じられ、充実した期間を過ごすことができました。