POLICY

ムラタのDX方針

ムラタにおける“DX推進”とは

ムラタではデジタルトランスフォーメーション(DX)を「ムラタ内外の人・組織(業務)を、デジタルで縦横無尽につなぎ、プロセスを短く、早く、かつ見える化を進めることで、飛躍的に顧客価値と競争力の向上をドライブし続けるもの」と定義しています。

ありたい姿の実現に向け、全社DXの戦略推進組織を新設、実行組織とともにデジタル変革を加速していきます。

ムラタDX方針

デジタル基盤の継続投資、デジタル活用の徹底で時間当たり生産性を向上。データ利活用を促進、業務をつなぎ新たな価値を創出する。さらには3層目ポートフォリオ領域にも貢献していく。これらの実行・実践を通じて変革を起こし続ける企業風土を醸成する。

ムラタではデジタル基盤としてDX人材とITプラットフォームへ戦略的投資を行う。ビッグデータやAI活用による業務価値向上、業務のありたい姿をデータで実現、End to End視点の価値創出などにより、データをつなぎ、業務をつなぐことで新たな価値を創出。また既存ツールの徹底活用、定型業務の自動化、コミュニケーションの質向上を行い、デジタル導入による時間当たりの生産性を向上させ、合理化・時間短縮を目指す。

デジタル技術をいかに
ビジネスモデルへ実装するか

事業環境の変化を捉え、3層のポートフォリオで新たな価値創出を

5Gの普及、IoT、ビッグデータなどのデジタル化進展は、ムラタを取り巻くエレクトロニクス領域を拡大させるとともに、お客様と提供する商品の定義も変化させます。例えば、通信領域ではスマートフォンメーカーに部品やモジュールを提供するビジネスが中心でしたが、今後は、スマートファクトリー、スマートシティに代表されるようなアプリケーション開発が進みます。

こうしたお客様に対しては、電子部品だけでなく、通信方法やデータ提供、サービスなど、社会課題に対するソリューション提案も求められます。変容する社会の中で、従来の枠組みにとらわれることなく、デジタル技術活用はもちろん、ビジネスモデルそのものの構築にも取り組むことで、将来を見据えた多様なイノベーションと価値創出にチャレンジしていきます。

3層ポートフォリオ

3層ポートフォリオとは、1層目「標準品ビジネス(EI)コンポーネント」基盤事業としてムラタの成長を牽引、2層目「用途特化型ビジネス(ASC)デバイス/モジュール」事業領域の拡大、新たな付加価値の創造、3層目「新たなビジネスモデル創出」非連続な将来のムラタのコア能力の構築。

3層ポートフォリオの各層詳細説明

「新たなビジネスモデル創出」の事例

Innovationの源泉 ① 技術/開発力

ムラタは、材料からプロセス(工程)、生産技術、製品設計、分析・評価までの開発を自ら行っており、その中で基盤となる技術を独自に開発・蓄積し、新たな開発に応用できるよう、技術のプラットフォーム化を進めてきました。

6つのプラットフォーム技術領域は、長い年月をかけて磨き上げてきたムラタの固有の技術に、M&Aや共同開発を通じて獲得したコア技術を加えてきました。デジタル技術の活用により、開発プロセスそのものの生産性を上げることで、さらなる差別化技術、そしてイノベーションを生み出していきます。

プラットフォーム技術とコア技術

材料技術「材料組成、結合状態、結晶構造、電気特性のシミュレーション・モデリング技術、粒径や結晶構造を制御しながら、これら材料を分散・合成する技術」、前工程技術「誘電体シート形成・積層技術、同セラミックシート上の内部電極・配線形成技術、半導体ウエハ上での薄膜微細加工技術、半導体・MEMS関連のデバイス設計技術」、後工程技術「主に、高耐熱接合や気密封止、より複雑な3次元実装などでデバイスの小型化と高信頼性を実現する技術、それらを評価・選別するための計測およびテスト技術」、生産技術「独自の製造技術を実現する設備設計技術、超小型で異形の製品を高速かつ低ダメージで搬送する自動化技術、高品位製品を製造するための管理技術」、商品設計技術「主に、高周波製品やモジュールを設計する技術、ソフトウェアなどを用いて高性能かつ小型のデバイスを実現する技術、過酷な環境条件での高信頼性を実現する技術、電磁界解析や熱解析、応力解析などの現象をモデル化しシミュレーションを行う技術」、分析・評価技術「非破壊分析、熱分析、有機・無機分析、表面分析などにより、材料の組成を物理的・電気的に評価する技術、同様の分析手法により材料や製品に発生した故障の原因を明らかにする技術」。

Innovationの源泉 ② モノづくり力/供給力

生産年齢人口の減少にともなう人材確保、生産性の向上、ロジスティクスの複雑化、お客様のニーズの高度化や品質向上、新製品創出とその量産垂直立ち上げといった課題に対応するため、デジタルを活用したモノづくり領域の変革、スマートファクトリー化の取り組みを進めています。

取り組みの領域を明確化し、AIやロボットを利用した自動化技術やIoTなどのデータ活用と連携技術により、次世代のモノづくりシステムへ変革させていきます。

モノづくり領域でのデジタル活用

1.多様な人材への対応「ロボット・AGV活用、加工指示システム」、2.製造品質の向上「加工条件自動制御、異常予兆検知、画像認識AI」、3.設備効率の向上「稼働状況監視、予知保全」、4.設計品質の向上「過去情報利活用DB、開発・製造情報相互接続DB」、5.生産複雑化への対応「生産計画、配台指示システム」、6.仮想一拠点化への対応「工場間、仕入先様、委託先様情報の一元化、遠隔支援」、7.省エネルギー化の促進「エネルギーマネジメントシステム」。

取り組み事例

Innovationの源泉 ③ お客様/社会ニーズ

グローバルに事業展開することで、幅広い業界のお客様のニーズを元に、先行して製品開発することがムラタの強みです。
デジタル技術活用は得意先の事業・商品の企画、開発・設計プロセスでも進展し、エンジニアのワーキングスタイルはコロナ禍で大きく変化・加速しています。24時間×365日、ロケーションフリーのサービス実現が不可欠で、ムラタの営業・マーケティング手法も大きな変革が求められています。

顧客の製品化プロセスにおける価値提供イメージ

4つの取り組みについて紹介します。取り組み1 Web代理店コラボ 設計の大多数が訪問するWeb代理店でのムラタ認知向上。取り組み2 デジタルプロモーション 従来活用できていなかったチャネルで顧客にアプローチ。新規コンタクト獲得を狙う。取り組み3 ユーザー登録制サイト クロスリファレンス、小型化推奨品番、シミュレーションツール等の提供。取り組み4 見える化による業務変革 複雑化・グローバル化する顧客とのビジネス状況を一元管理。

“DX人材” 応募受付中