1年目社員座談会

約5ヶ月間の工場実習で手に入れた「現場視点」と「同期との強い絆」

若手座談会に参加した社員、近藤さん・鈴木さん・田中さん・若林さん・飯野さん・寺田さんの写真。

MEMBER

近藤さんの写真

技術営業
2023年入社

近藤さん

主な仕事:車載向けフィルムコンデンサのマーケティング・販売促進。
趣味:パン屋巡り、ドラマ鑑賞。

鈴木さんの写真

新規事業推進
2023年入社

鈴木さん

主な仕事:新規事業プロジェクトの推進、自身の企画テーマに関する各種調査。
趣味:サッカー、旅行、サウナ。

田中さんの写真

調達
2023年入社

田中さん

主な仕事:メトロサーク™の部資材調達として仕入先の選定、価格交渉などを担当。
趣味:居酒屋巡り、サウナ、旅行。キャンプも興味あり。

若林さんの写真

商品開発
2023年入社

若林さん

主な仕事:車載向け高周波回路用インダクタの商品開発。
趣味:旅行。目標は47都道府県制覇。

飯野さんの写真

人材開発
2023年入社

飯野さん

主な仕事:工場実習や製造拠点の研修に関する企画・運営。
趣味:バラエティー番組の視聴、サッカー。

寺田さんの写真

採用
2023年入社

寺田さん

主な仕事:学内セミナーや採用に関する企画など。
趣味:体を動かすこと、漫画、アニメ。

ムラタの工場実習とは

ムラタは、2009年度から新入社員に対して、競争力の源泉である「モノづくりの現場」を学ぶ長期の工場実習を実施しています。約5ヶ月間の実習では、交替勤務などを経験しながら実際の製造現場を体感することで、モノづくりの面白さを理解するとともに、安全・品質・コスト・納期に対するこだわりや苦労、チームワークの大切さを学びます。はじめは慣れない労働環境や作業内容になりますが、現場の作業の意味を徐々に理解しながら、改善提案にもチャレンジし、工場実習が終了する頃には、製造現場の仕事の流れや考え方への理解、実習で経験した現場の厳しさや得た人脈が貴重な財産になります。2023年度から、海外拠点での実習もスタートしました。

工場実習ではどんな作業をしましたか?

寺田さん

寺田さん

私は福島県にある東北村田製作所の郡山工場に配属され、リチウム二次電池の正極部分の安全部品の製造に関わりました。

飯野さん

飯野さん

私は石川県のワクラ村田製作所で、樹脂多層基板の上に補強板が正しく搭載されているかどうか、目視と機械で確認する工程の担当でした。

鈴木さん

鈴木さん

私も石川県で、実習先は金沢村田製作所の能美工場でした。樹脂多層基板の多層間にペーストを流す工程での作業だったのですが、そのペーストの粘度の調整を担当していました。

田中さん

田中さん

私の配属先は富山村田製作所で、担当業務は樹脂多層基板の層を積み重ねてプレスし、高温圧着する工程です。

近藤さん

近藤さん

私は島根県の出雲村田製作所でお世話になり、積層セラミックコンデンサ(MLCC)を自動外観検査機に出し入れする作業を行いました。

若林さん

若林さん

私は滋賀県の八日市事業所で、原料をプレスした成形体が重なり合わないように受け皿の上でならしてから焼成炉に投入する作業でした。

実習前はどんな気持ちでしたか?

近藤さん

近藤さん

私はムラタの主力製品であるMLCCの製造過程を見られる現場だったので、実習が楽しみで待ち遠しかったです。

田中さん

田中さん

製造現場だからこそわかることがいろいろあると思っていたので私も楽しみでした。

若林さん

若林さん

私も楽しみだった一方で、やっぱり交替勤務が不安でした。実際、夜勤から昼勤への切り替えは慣れるまで1ヶ月くらいかかりました。

鈴木さん

鈴木さん

私も夜勤がある交替勤務での体調管理が心配でした。実習期間中に風邪をひいたこともあったのですが、同期の実習生が同じアパートに住んでいたので、食事や薬を運んでもらうことができ本当に助かりました。

寺田さん

寺田さん

同期がすぐそばに住んでいる環境は安心感がありますよね。私も体調不良になった時は同期が頼りでしたし、同じ工程を担当した現場の方にも、生活リズムの整え方や風邪の時のおすすめグッズを教えていただきました。初めての東北暮らしにも不安を感じていたので、周囲の存在は本当に心強かったです。

飯野さん

飯野さん

私は知らない土地へ行くことに不安はなく、むしろワクワクしていました。交替勤務は不安でしたが、どんな時でも睡眠がとれるタイプだったようで生活リズムに支障はなかったです。

寺田さん

寺田さん

実習先は違っても、同期や現場の方が支えになっていたのはみんな同じですね。

実習中の楽しみは何でしたか?

田中さん

田中さん

私は準夜勤で深夜の1時半に仕事が終わると、釣りに出かけたり、バイクで展望台に行って立山から昇る朝日を眺めたりしていました。休日には、富山県の観光地巡りもしていましたね。

若林さん

若林さん

仕事終わりに見る朝日の清々しさは最高ですよね。

近藤さん

近藤さん

私はパンが好きなので夜勤終わりの朝にパン屋さんへ行き、焼き立てのパンを買うのが楽しみでした。あと、平日に休みがとれることも交替勤務のメリットですよね。観光地やお店も比較的空いています。

寺田さん

寺田さん

ですよね。私も同期や現地の友達と休みが合うと、水族館や宮城県まで足を伸ばして松島などの観光地に出かけたり、現場のみなさんとボーリングや食事に行ったりしました。

若林さん

若林さん

私も岐阜旅行や琵琶湖の花火大会に同期と行ったのが良い思い出です。

飯野さん

飯野さん

その地域ならではの楽しみもありますよね。私の場合、同期と一緒に地元の祭りに参加したり、現場の先輩に食事に連れて行ってもらって北陸のおいしいものを満喫したりしました。

近藤さん

近藤さん

アパートの住人全員が実習生なので、部屋に集まってみんなでわいわいするのも楽しかったです。誕生日会を開くこともありました。

鈴木さん

鈴木さん

私は関東出身なので関西での暮らしに不安があったんですが、工場実習を通じて本社や野洲事業所配属の同期と知り合うことができました。そういった意味でも実習があって良かったです。

どのようなやりがいや苦労がありましたか?

寺田さん

寺田さん

工場での作業に慣れてきた頃、「寺田さんも立派なオペレーターさんになったね」と現場の方に声をかけてもらったことがあるんです。嬉しくてやりがいになりました。

近藤さん

近藤さん

私も最初はただ作業をこなしている感じだったのが、直に「なぜ今この作業をするのか」と意味を理解し、自ら判断しながら取り組めるようになりました。そうすると同じ作業でもやりがいが違ってきました。

田中さん

田中さん

わかります。私は上司から「疑問を持つこと」を大切に実習に取り組んでほしいと言われていました。ひとつひとつの作業に疑問を持ち、意味を追求することは自分の知識や視野を広げてくれたと感じています。

鈴木さん

鈴木さん

私が苦労したのは、工場が繁忙期だったことです。作業に正確さとスピードが求められるので焦る時もありましたが、現場の先輩が常に気にかけてくれたので安心できました。現場の先輩とはゲームの話をしたりマラソンに誘ってもらったり、距離感が近くて親しみやすかったです。

飯野さん

飯野さん

私の実習先では教育係の先輩がついてくれました。初めの頃は、その日の感想や疑問を書いた日報を提出するんですが、翌日には回答くださるのでスムーズに仕事に慣れることができました。

若林さん

若林さん

私は安定して同じものをつくることの大変さを体感しました。現場は常にトライ&エラーの繰り返しで、現場の継続的な改善に向けた努力が身にしみました。

飯野さん

飯野さん

現場の苦労を味わいながらも、工場は自分のつくった製品が本当に世の中で使われるんだ、という実感がわく場でもありましたよね。その意識がやりがいにもなったと思います。

工場実習の経験は、今の仕事に活かされていますか?

鈴木さん

鈴木さん

どんな職種でも同じだと思いますが、まずはムラタを知ることが重要だと考えています。そしてその答えは製造現場に詰まっていました。

田中さん

田中さん

どんな設備でどんな部署と連携し、どういった流れや技術でつくられ、それがどんなふうに世の中に運ばれ、材料はどう廃棄されるのか。そういった一連の流れが見られるので、ムラタならではのモノづくりを深く理解することができますよね。私は調達の仕事なので、現場での資材の使われ方や改善点など、今後に活かせる情報を得ることができました。

若林さん

若林さん

私も開発の部署にいると現場の課題が見えにくいので、最初に工場実習で現場視点や製造の流れを学び、多角的な視野が身についたことはとても有意義でした。

飯野さん

飯野さん

私は製造現場の監督者の研修に関わる仕事なので、製造現場での経験がまさしく今の自分の仕事のベースになっています。

近藤さん

近藤さん

私は実習中に60人以上の人とコミュニケーションを図りながら改善活動に取り組んだのですが、その時に学んだ依頼の仕方や調整のコツは、お客様と工場の橋渡し役となる技術営業の仕事に活かせるスキルだと感じています。

寺田さん

寺田さん

私も実習中は多くの人に協力いただきながらチームで改善活動を進めました。採用の仕事も部署の垣根をこえた協力関係で成り立っているので、チームワークの大切さを実体験として経験できてとても良かったです。

若林さん

若林さん

それから実習が終わっても、同期の存在に助けられることって結構ありますよね。プライベートの交流はもちろん、仕事の困り事も相談しやすいです。

田中さん

田中さん

工場実習では異なる配属先の同期と知り合えるので、社内の人脈が自然と広がりますよね。

鈴木さん

鈴木さん

私も先日、同じ実習先だった同期を通じて他部署の方につないでもらい、円滑に業務を進めることができました。同期は公私ともに頼もしい仲間です。

入社して約1年。3年後はどうなりたいですか?

寺田さん

寺田さん

新たな環境で濃密な日々を過ごし、生きていく力を身につけたような1年でした。3年後には、採用全般の仕事を経験し、自分の考えで立ち上げた企画を、まわりを巻き込みながら推進できるようになっていたいです。

近藤さん

近藤さん

マイペースに研究ができた大学時代とは違って、今は優先順位を決めて多くのタスクをこなす日々に成長を感じています。3年後には、自分で状況を判断し、プロジェクトを引っ張る自律した人材になりたいです。

若林さん

若林さん

私も学生時代とは異なる経験の積み重ねに成長を感じる1年でした。ムラタは若手でも意見が求められ、提案できる風土があるので、自分の考えを正確に伝える力や聞く力を強化し、周囲の人との信頼関係を築いていきたいです。

田中さん

田中さん

私は自分のスキルや知識不足を痛感する一方で、自分にないものを持っている人たちと出会う1年だったと思います。その方々の知識などを吸収しながら自分の強みを磨き、人から頼られる特定の分野のスペシャリストを目指します。

鈴木さん

鈴木さん

私はこの1年で、会社が社会に対してどんな責任を持ち、何をしようとしているのか。その中で所属部署や自分の役割は何なのか。ムラタの一員として働くことへの理解が深まりました。3年後は主体となって新規事業に取り組み、必要とされる人材になりたいです。

飯野さん

飯野さん

入社して1年が経ち、業務もまだ覚えている最中ですが、ひとりでできることが毎日増えていくことに学生時代とは違う充実感を感じています。3年後には、自分で新たな仕事を生み出せるようになっていたいです。

工場実習を経て、手に入れたものをひと言でお願いします。

寺田さん

寺田さん

私は「一人暮らしを生き抜く基礎体力」です。

若林さん

若林さん

私は「適応力」ですね。

飯野さん

飯野さん

やっぱり「ムラタで働く上での前提知識」でしょうか。

近藤さん

近藤さん

私は「多様なものの見方」です。

鈴木さん

鈴木さん

私も「多角的な視点で物事を捉える力」を手に入れられたと感じています。

田中さん

田中さん

私は「現場視点」と、それから「仲間」ですね。

MESSAGE

未来の実習生へメッセージ

MESSAGE

未来の実習生へメッセージ

寺田:工場実習は公私ともに成長できる機会です。この座談会を通して、工場実習への不安が安心に、そして楽しみにつながると嬉しいです。

田中:知らない土地で、初対面の人たちと慣れない作業をするのは大変ですが、自分次第で何でも学ぶことができます。自分なりの目的を持って取り組んでください。実習で学ぶ現場視点や得た人脈は財産です。

若林:実習を経験してみて、ムラタのモノづくりを支えるのは現場であり、あらゆる立場の人が関わり合っていることを忘れないようにしたいと思いました。実習中に疑問に感じたことは忘れないように、ぜひメモをしてください。改善活動にも活かせるはずです。

近藤:工場では、バックグラウンドが異なる方々と働いたことで考え方は人それぞれであること、そして複数の要因を考慮し、最良の選択をすることが現場では時に重要視されることを学びました。こうした貴重な経験ができたのは、工場や本社にいる方々の協力と理解があるからです。これから実習に行く方も、感謝の気持ちを胸に臨んでください。

鈴木:工場実習は「ムラタが抱えている本質的な課題や社会問題を見つけてほしい」という会社からのメッセージでもあると捉えています。現場を学ぶことはもちろん、広い視野で気付きを得る機会にしてみてください。

飯野:工場実習は、ムラタで働くために必要な知識を学ぶ場でした。だからこそ、事務系・技術系問わず「現場を知る」「自分の業務との関わりを知る」という2つの視点を大切にしてみてください。そこからムラタの強みや特長を感じ取り、実務への活かし方を考え、仲間と楽しみながら実りある実習にしてほしいと思います。

こちらの座談会もチェック!